今回は、今年の2020年7月20日に発売された『不安を力に変えるゆるっと哲学』を読んでみました。
コロナ禍により、がらっと生活様式が変わり、人によっては働くことも難しくなってしまった所もあるのではないでしょうか…。
自粛期間が続き、先行き不透明な時代で不安や悩みが増えてしまう人もいるかもしれません。僕は、すでに人生に対して不安や悩みがありまくりだったので全然大丈夫でした!(大丈夫じゃない)
本書はそんな人生に対する不安や悩みに対して哲学者の言葉を使って解決していく内容です。
マンガと解説文に別れていてすごく読みやすく内容も分かりやすいので哲学?何それ?美味しいの?な人にもオススメです。
哲学がなぜ人生の悩みを解決するのか?
人生・世界、事物の根源のあり方・原理を、理性によって求めようとする学問。また、経験からつくりあげた人生観。 引用元:Oxford Languages
哲学を簡単に言うと、人間の思考(人生、世界等)について探求する学問です。
哲学といっても時代によって色々な考え方があります。
古代~中世~近世~現代とそれぞれの時代で哲学という学問は新しく研究されています。
その中でも現代哲学は人生の生き方について考えられていることが多く人生の生き方指南として参考になります。
普通に生きている人が考えたくらいじゃたどり着けないような人生に対する答えを知ることができるのです。
もちろん答えはひとつではないとは思いますが、人生に対する本質に限りなく近づいた答えではあると思います。
それを考えずに見るなんて卑怯だと思う人もいるかもしれませんが安心してください全然卑怯ではないです。
本書の言葉を借りると
近道はズルじゃない。
努力で考え方を身につけて効率よく問題を解決してるだけ
正攻法じゃないから…とやり方にこだわっていると、時間だけが無惨にも過ぎ去っていきます。使えるものは、使った方がいいでしょう。
あらすじ
簡単に本書のことを紹介すると不安や悩みを抱えた女の子とかが突然現れたうさぎに哲学的な観点からアドバイスをもらって問題を解決していく話です。
だいたいひとつの不安や悩みに対して一人の哲学者の言葉を引用します。
基本はマンガになっていて解説文が数ページ書いてあるという感じで続き全部で20個もの不安や悩みを解決していきます。
感想
マンガベースとなっていてとても読みやすくて面白かったです。僕はだいたい2時間くらいで読めました。
本書はひとつのテーマに対して深く書かれているわけではなく恋愛、仕事、人間関係、自意識等人生の中で出てくる様々な不安について書かれています。
なので今これに悩んでいるからとか自身の不安が具体的に分かっている方にはやや物足りなさはあるかもしれません。
しかし、20個のテーマが書かれているため、自身が気づいていなかった悩みや不安に気付けるきっかけとなるかもしれません。
自身の悩みや不安に気付くというのは、解決するための第一歩ですのでとても大事なことです。
そしてその不安ひとつに対して哲学者を一人引用するのですがその哲学者が色々な人が出てくるので面白いです。
本書の面白かったテーマを厳選して紹介します
本書で特に面白かったと感じたテーマを紹介させていただきます。
怠惰の高貴さ
自宅にいると誘惑が多いと思うのですが怠惰を貪ってしまう人に朗報です。
哲学的な見方をすると怠惰というのは悪い物ではないそうです。
「何も始めない人」には秘められた可能性があり 何かをするということは何かをしないということなのでたまには何もしない日を作って一度、ゆっくりと考えてみるのも良いと思います。
「だらだらしないの!」「なまけすぎじゃない?」とか言われたら怠惰の高貴さを説いてあげましょう。きっと理解されることはありませんので使う際には細心の注意を払ってくださいね(笑)
逃走線
逃げるのは必ずしも悪いことではない
みじめさの自覚
承認欲求は皆持っている、それをどう捉えるかが問題
死の欲動
なぜ人は急に死にたくなるのか?
先駆的決意性
死を意識することで今をどう生きるべきかが見えてくる
・・・等々、他にもニーチェやブッダとか有名な所もありためになる所がたくさんありました!
最後に…
読みやすいマンガなのと色々な悩みに対応しているので哲学の入門書としてもいいかもしれません。
あと内容には一切、関係ないんですがマンガのキャラクターがちょくちょく小ネタを
挟んでくるのですが地味に面白かったです。
とりあえず二足歩行のうさぎさんはブラックです。