珍しく恋愛小説に手を出してみました。
帯に大号泣って書いてあり、マジかよと思って買いました。
読んだらうるっとはきました笑
しかし恋愛小説は心温まる感じがして気分転換には良いですね!
あー彼女欲しいなぁ(遠い目)
あらすじ
主人公、セイは両親の不仲に悩む高校一年生の女子高生。
ある日、空を見上げていると少年ハナに写真を撮られる。
呆気にとられるセイにお構いなしなハナに優しく不思議な雰囲気を感じ
徐々に興味を惹かれていくセイ。
そんな彼の記憶が一日しか持たないことを知るが、
それでも毎日のように会いに行くセイ。
それぞれが抱える悩みや苦しみを分かちっていくが
過酷な現実が待ち受けていて・・・
感想。ネタバレあり
世界観が全体的に綺麗な印象を感じて、
読んでいて何だか心が癒されていくようでした。
一日しか記憶が持たないハナは
見るもの全てが初めてで綺麗な景色や情景を見ると写真を撮って
思い出に刻みます。
なのでハナにとっては全てが新鮮で何気ない風景のワンシーンでも
感動とかしてるんだろうなぁとか色々と考えさせられます。
セイとも毎日がはじめましてなので毎日一目惚れしてることになります。
ロマンチックですねー。
初めはハナの天然ジゴロ感に翻弄されるセイが微笑ましかったですが
だんだんセイもハナに意地悪言ってみたりとかして面白いです。
偶然に出会ったハナの兄とカフェに行った時は
兄とデートしてたと言ってヤキモチやかせてます。
あまり動揺とかしないハナにとっては珍しい感じで
でもそれがすごく好きなんだなぁと思いました。
特にバイクに二人乗りして叫ぶシーンは
もうラブラブカップルそのものでしたね。笑
セイは両親の不仲に悩まされており
嫌なことばかりに目がついてしまうようになってしまったみたいです。
『空を見上げるのが癖だった。空を見て、何かを思うわけじゃないけれど。
ただ、汚いものばかりの中で、空だけは澄んで透明だから、
見ていると落ち着いていろんなことを忘れられる。』 p13より抜粋
このシーンからも彼女は綺麗なものが好きなんだなって思いました。
空とか海とか広大な景色を見てると人間ってすごくちっぽけで
悩みがなくなることはないかもしれないけれど
悩んでることが馬鹿馬鹿しくなってくるかもしれないですね。
セイは両親の不仲が続いていた中でずっと我慢していましたが
ある日、我慢の限界で家を飛び出してしまいます。
ハナに消えてしまいたいと嘆いていると
ハナが「僕と一緒に、誰も知らない場所へ行こうか」
と真剣に言います。
しかし、セイはなかなか答えられず困惑してしまう。
それをハナは答えられないのが答えと言います。
「消えたいとか、いなくなりたいとか、
その気持ち噓じゃないかもしれないけど。
捨てたくはない大事なものも、
セイちゃんにはきっとたくさんあるんでしょう」p209抜粋
その言葉でセイは自分にとって本当に大切なものに気付きます。
本当は好きだからこそ真剣だからこそ
色々悩んでしまうんですね。
最後に
セイの素直になれないツンデレな感じが
ハナの優しさでだんだんデレてくるのは最高でした笑
一日しか記憶が持たないのに毎日を前向きに生きるハナの
力強さは見習わないといけないですね。
そんな状態で恋愛できるなんて感心です。
まあ恋愛はするものじゃなくて自然になるものでしょうか・・・
ハナにとってはその恋愛の初めのときめきを毎日してるわけですから
その点だけは良いかもしれないですね。
記憶が一日しか持たないって想像しにくい・・・
でも調べたら実在する病気?らしいですね。
人体の不思議!