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小説 DINER/平山夢明 殺し&グルメの異色な組み合わせ

ブログの記事が全然増えません・・・

小説は月1~2冊読めれば良いほうなんです。

ということで読んだことのある小説を思い出しながら

感想書いていこうかなと思います!

週一を目標に頑張ります。

今回はダイナーという小説について感想を書こうかなと思います。

あらすじを読んで殺し屋とグルメという組み合わせが

気になり読んでみました。

最近、漫画化されてたみたいですね。嬉しいです。

2019年には映画化もされるようです。

藤原達也さんがボンベロ役らしいですが

ボンベロはクールで冷酷なキャラなので

イメージとちょっと違う気が・・・

カイジの印象が強すぎるだけですかね?(笑)

兎にも角にも、これは観るしかない!

あらすじ

主人公はオオバカナコという一般人の女性。

ほんの出来心から携帯闇サイトのバイトに手を出す。

案の定、バイトでトラブルに巻き込まれ凄惨な拷問を受ける破目に

殺される寸前で自分には生かしておく価値があると必死に訴え、

料理が得意と言ったらぎりぎりで買い手がつき命拾いする。

そこは会員制のダイナー(定食屋)で

使い捨てのウェイトレスとして奴隷のように扱われる。

さらにプロの殺し屋たち御用達の

命がいくつあっても足りないような食堂だった・・・

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感想

やっぱりあらすじから目を引く小説って面白いです。

文庫で500ページを超える長編なんですけど

読みやすくて500ページでも全然疲れません。

小説ニガテな方にもおすすめです!

グロい系が大丈夫であればですが(笑)

とにかく描写が斬新

この小説の良いところは描写が斬新で想像力を掻き立てられます。

特に拷問シーンや、殺し合いの場面、食事の時等、

まるで自身が経験しているかのような気分にさせられます。

言い過ぎかもしれませんが(笑)

グロテスクなシーンでの描写では無惨に殺された人間に対し

「人になりそこねた魚のような」等、

気持ち悪さが良い感じで伝わります(笑)

食事の特にハンバーガーの描写はすごくお腹が減ります。

もはや飯テロです。

音や香りの描写も緻密にされており、

マックでもいいから食いたい衝動に駆られます。

この小説に出てくるハンバーガー「究極の六倍」は

一度で良いので本当に食べたいです(真剣)

以下ネタバレ。

主人公のオオバカナコの名前の通り、

初めはただの馬鹿な人であったように感じます。

作者もそのような意味を持たせたとも思います。

そもそもの事の始まりはお金欲しさに

怪しいバイトに手を出したことによるものですが、

運転するだけで30万貰えて、軽リスク有とありましたが

軽リスクで済まないことは容易に想像できるはずです。

しかし殺されそうになる度に成長していく姿に

ラストはちょっと感動します。

命からがら連れていかれたキャンティーン(食堂)では

客も殺し屋なので、客に気に触って殺される恐れがあり、

気に入られて殺される可能性も十分にある、

地獄のようなところです。

歴代のウェイトレス8人は全員殺されて殉職。

もはや飾ってある歴代の写真は遺影にしか見えない。

そんな中で、しぶとく生き残るカナコは普通にすごいです。

拷問され死を間近に感じたことで潜在能力が

覚醒でもしたんでしょうか。

一瞬の判断が即死亡につながる世界でなんだかんだ生き残り、

だんだん殺し屋のいる異様な食堂という空間に

馴染んでいく姿は当初の間の抜けた感じが

無くなり貫禄すら感じます。

生き残れた要因としては

キャンティーンに連れてこられた時に

咄嗟に店一番の高級酒を隠せたことが大きいですかね。

ボンベロと少しずつ信頼関係ができてきたのも大きいですね。

最初は冷酷なキラーマシンかと思いましたが

意外と根は優しい紳士のようでした。

最後にオオバカナコをかばって殺し屋の怒りを買い逃げるシーンでは

「面白かったぜ!オオバカナコ」と言い別れていきますが、

二人の絆のようなものが見えて感動しました。

特にそれまでのボンベロからは考えられないセリフです。

ボンベロの生死は不明ですが、

オオバカナコが開いた定食屋、

天使の汗もといチンパンジーのおしっこ(笑)

でボンベロを待っていたので何だか生きてそうな感じでした。

オオバカナコの新しい定食屋での話も

面白そうです。続編に期待!

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